ブレーキ フルード

1.サドンデスとベーパーロック
 1940年代、アメリカで高速走行中、突然ブレーキがきかなくなって衝突する事故が多発し、人々はこれをサドンデスと言って恐れました。この原因は今では良く知られているベーパーロック現象、即ちブレーキの過熱によってブレーキ機構内のブレーキフルードが気化し、マスターシリンダーの液圧がホイールシリンダーに伝わらない危険な現象であります。

 1946年、アメリカSAEはブレーキフルードの規格を制定しました。以後、自動車の性能向上につれて、米国運輸省は、沸点の厳しい規格を制定し、現在、非鉱油系ブレーキフルードでは、沸点の低い順にFMVSS No.116 DOT3, DOT4, DOT5.1が、シリコン系ではDOT5が制定されています。更に、JIS K2233-1995においても3種、4種、5種がそれぞれ制定されています。
2.ブレーキフルードに要求される性能
 ブレーキフルードは、沈殿物及び浮遊する異物を含まない非鉱油系の均質な液体で、自動車のブレーキ及びクラッチの作動液として適当な品質を有しており、次のような諸性能を備えていなければなりません。
1)高沸点を有し使用中にベーパーロックを起こさないこと

沸点規格とSeikenの性能

注@ブレーキフルード:BFと略
 Aドライ沸点:吸湿していない状態のBFの沸点。
 Bウエット沸点:定められた条件で吸湿されたBF(水分3.4%前後)の沸点。

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