トラブルの実際例

3.

ディスクブレーキ
 ◆ピストンシールの破損について

1)

2)

3)




4)

品  番 SP-A20P シールキット

車  種 N車系

調査内容および理由

 取り付けて2ヶ月走行し、フロントキャリパーから液洩れを発見した。分解したところ、
 ピストンシールの内面がカジられていた。

調  査

ピストンシール内径部にY字形のカジリキズが目視された。
破損部を顕微鏡で観察したところ、縦方向の微細なスジが同一方向に見られ、破断面
はゴムの特性を保っていた。


5)


原因の発見または推察
ピストンシール破損原因として、次のような事柄が推察されます。
 @ ピストンに打痕があり、ピストン組込み時にその打痕がピストンシールに傷を付け
   た場合
 A キャリパーのシール溝に異物が入ったりセット不良により、ピストンシールが完全
   に挿入されていない状態(一部が浮き上がった状態)で、ピストンが無理に組込ま
   れた場合
 B 貫通型のキャリパーで、ピストンがシール部より中に入りすぎてしまい、押し戻した
   場合
(SP-A20Pのキャリパーでは@またはAが考えられます。)

6)

防 止 策
ピストンシールの交換要領として、下記の点に注意して下さい。
 @ 異物混入を完全に防止するため、交換のときキャリパーを単体から外し、きれい
   な場所で作業を行なって下さい。
 A シール溝の清掃を行ない、サビ、キズ、ゴミなどがないことをご確認下さい。次に
   ピストンシールをシール溝に取り付けるとき、特殊グリースを油膜切れのないよう
   塗布し、指先でていねいに溝に入れ、シールのネジレおよび部分的出っぱりがな
   いことをご確認下さい。
 B ピストンを挿入するときは、ピストンにキズおよび異物の付着のないことを確認し
   て、ピストン端面(パッドに接する面)全面に力を加え、キャリパーの端面まで押し
   込んで下さい。ピストンを傾斜させたり、コジルような押し込み方はさけて下さい。

目次に戻る 次のページ