トラブルの実際例

 ◆ピストンカップの異常膨潤について

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品  番 SK44661 TM/Cキット

車  種 T車系

調査内容および理由

 取り付けて 2ヶ月(500km)走行後、ブレーキペダルが少し重くなり、ピストンの戻りも遅くなった。カップかブレーキ液が悪いのかと調査を依頼される。

調  査

@外 観
 
返却された部品は、プライマリーピストンのセコンダリーカップが膨潤状態であり、硬度もダウンし鉱油系の臭気も確認された。

A寸   法
 プライマリーピストンのセコンダリーカップが大きくなっており、規格に不合格であった。
次にカップの寸法測定結果を示します。

個   所

規   格
φ21.3±0.2 φ21.4±0.2 φ21.3±0.2 φ21.8±0.2

実測値(mm)

21.4

21.5

21.5

23.8

変化率(3%以内)

0.5%

0.5%

0.9%

9.2%

硬   度

62

63

63

52

判   定

OK

OK

OK

NG
※カップはリップ外径の値を示した。

5)

原因の発見または推察
 使用されたブレーキ液は返却されず分析はできなかったが、他のカップに異常膨潤が見られないことから、ブレーキ液は問題ないと判断されます。
 プライマリーピストンのセコンダリーカップだけが異常膨潤をおこし、さらに鉱油系の臭気も確認されたことから、組付前の時点でこの部分を誤って鉱油系の洗浄液で洗ったものと推察されます。

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結論および防止策
 プライマリーピストンのセコンダリーカップが膨潤したため、摺動抵抗が高くなり、ピストンの戻り不良が発生したものと判断されます。
 ピストンカップは、耐ブレーキ液性(非鉱油系)のゴム材質です。鉱油系の油(ガソリン、エンジンオイル、軽油など)にふれると異常膨潤を起こして、機能不良の原因になります。
ピストン及びカップは、ブレーキフルードまたはアルコールで洗浄して下さい。

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